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こんにちは、茨城県潮来市のペットサロンあしあとです。
愛犬が体をかくようになり、犬用ベッドや布団のダニを減らせばよいのか、それとも動物病院へ行くべきなのか迷っていませんか。
犬へ寄生するダニと、寝具やソファに生息する室内ダニは別のものです。
室内ダニを対象とした掃除、洗濯、乾燥、捕獲用品は、犬の疥癬、耳ダニ、ニキビダニ症を治療する方法にはなりません。
反対に、犬へ寄生するダニの治療を受けても、室内のアレルゲンや寝具の汚れが自動的に減るわけではありません。
犬に症状がある場合は動物病院で原因を確認し、室内環境の管理が必要な場合は別の作業として続けます。
最初に確認する順番
- 犬にかゆみ、黒い耳垢、脱毛、フケ、赤みがある場合は、写真と経過を残して動物病院へ相談する
- 犬の診察後に室内環境も見直す場合は、寝具の洗濯、十分な乾燥、掃除、湿度管理を行う
- 皮膚へ固着したマダニ、跳ねるノミ、トコジラミらしい虫や黒い跡は、それぞれ別の対応を確認する
強いかゆみ、耳の痛み、膿、出血、広がる脱毛、元気や食欲の低下がある場合は、室内用品を試す前に動物病院へ連絡してください。
「家ダニ」は一種類の正式名称ではない

「家ダニ」は、家庭内で見つかるダニをまとめて呼ぶ日常的な表現です。
一種類のダニを指す正式な分類名ではありません。
室内には、ヒョウヒダニ、コナダニ、ツメダニ、イエダニなど、生態も人や動物への影響も異なるダニがいます。
犬の飼い主が「家のダニ」と呼ぶ場合は、布団、カーペット、ソファ、犬用ベッドなどに生息するヒョウヒダニ類を指していることが多くあります。
ヒョウヒダニ類は、ヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニが代表的です。
人や犬の皮膚へ寄生して血を吸うのではなく、ほこり、フケ、アカなどを餌にして室内で生活します。
ヒョウヒダニの体、死骸、糞などはアレルゲンとなるため、犬でもアトピー性皮膚炎に関係することがあります。
ただし、犬がかゆがるという理由だけで、室内ダニが原因だと決めることはできません。
参考:公益社団法人日本皮膚科学会「ダニ類による感染症 Q1」、さいたま市健康科学研究センター「どの家庭にも生息している『ヒョウヒダニ類』」、麻布大学「ワンヘルスにおけるヒトと動物のアレルギー疾患」
犬に関係するダニは三つの群に分ける

犬に関係するダニを、家庭での対応が異なる三つの群に分けると混同を避けられます。
| 群 | 主な種類 | 主な場所 | 犬への影響 | 最初の対応 |
|---|---|---|---|---|
| 犬へ寄生するダニ | ヒゼンダニ、耳ダニ、ニキビダニ、犬のツメダニ | 皮膚、被毛、毛包、皮脂腺、外耳道 | かゆみ、耳垢、脱毛、フケ、皮膚炎など | 動物病院で皮膚や耳を検査する |
| 室内でアレルゲンとなるダニ | ヒョウヒダニ類 | 布団、カーペット、ソファ、犬用ベッド | 犬へ寄生しないが、環境アレルゲンになることがある | 犬の診察と分けて室内環境を管理する |
| 屋外から付着するダニ | マダニ類 | 草むら、山林、庭などから犬へ付着 | 皮膚へ固着して吸血し、病原体を媒介することがある | 無理に引き抜かず動物病院へ相談する |
マダニもダニの仲間ですが、肉眼で見つけやすく、屋外から付着して吸血する点が、犬の皮膚や耳で増える微小なダニとは異なります。
犬のダニ対策を種類別に確認したい場合は、総合案内記事をご覧ください。
犬へ寄生するダニは動物病院で確認する

犬へ寄生するダニは、室内のほこりの中で増えるヒョウヒダニとは生活場所が異なります。
疥癬、耳ダニ、ニキビダニ症、ツメダニ症では、皮膚の掻爬検査、被毛の検査、粘着テープを用いた検査、耳鏡検査、耳垢の顕微鏡検査などが行われる場合があります。
症状だけで種類を決めると、ダニ以外の皮膚病や外耳炎を見落とすおそれがあります。
| 種類 | 見られることがある変化 | 広がり方の特徴 | 家庭での対応 |
|---|---|---|---|
| ヒゼンダニによる疥癬 | 急に始まる強いかゆみ、赤い発疹、かさぶた、脱毛 | 犬同士の接触で広がりやすく、寝具などを介する間接的な伝播も起こり得る | 早めに受診し、同居動物と共用物について獣医師へ伝える |
| 耳ダニ | 頭を振る、耳をかく、外耳道の炎症、耳垢の増加 | 主に犬や猫の近い接触で広がり、室内環境だけで広がる影響は大きくないと考えられている | 耳を奥まで掃除せず、同居する犬猫を含めて相談する |
| ニキビダニ | 部分的または広範囲の脱毛、赤み、フケ、皮膚感染 | 一般的な犬のニキビダニ症は、疥癬のような伝染性疾患とは考えられていない | 皮膚検査を受け、成犬やシニア犬では持病や服用薬も伝える |
| 犬のツメダニ | 背中の目立つフケ、かゆみ、被毛の乱れ | 動物同士の接触や環境中の共用物が関係する場合がある | フケだけで判断せず、同居動物と寝具の状況を伝える |
疥癬では強いかゆみと接触歴を伝える
ヒゼンダニによる疥癬では、突然の強いかゆみが目立つことがあります。
耳のふち、ひじ、かかとなどに赤い発疹、かさぶた、脱毛が見られる場合があります。
犬同士の接触が主な広がり方ですが、感染した犬が使った寝具などを介して広がる可能性もあります。
検査でダニが見つからない場合もあるため、「検査が陰性なら疥癬ではない」と家庭で判断することはできません。
いつから、どの場所を、どの程度かくのかを記録し、最近接触した動物や利用した施設も伝えてください。
黒い耳垢だけでは耳ダニと決められない
耳ダニでは、頭を振る、耳をかく、外耳道が赤くなる、耳垢が増えるといった変化が見られます。
ただし、耳垢の色や量と、実際にいる耳ダニの数が一致するとは限りません。
細菌、マラセチアなどの酵母、アレルギー、異物による外耳炎でも似た変化が起こります。
耳の奥へ綿棒を入れたり、市販の耳薬を先に使ったりせず、外側と入口の写真、におい、左右差を残してください。
耳ダニが確認された場合は、同居する犬や猫も獣医師へ伝えます。
ニキビダニ症は室内の掃除では治療できない
犬のニキビダニは、毛包や皮脂腺に少数存在しても、症状を起こさないことがあります。
数が増えると、脱毛、赤み、フケ、毛穴の炎症、二次的な細菌感染につながる場合があります。
一般的な犬のニキビダニ症は、同居犬へ容易に広がる病気とは考えられていません。
そのため、家中を消毒したり、犬を長期間隔離したりする対応が中心になるわけではありません。
成犬やシニア犬で広範囲に症状が出た場合は、免疫に影響する病気や薬の有無も確認されます。
参考:Companion Animal Parasite Council「Sarcoptic Mite」、同「Otodectic Mite」、同「Demodex spp.」、MSD Veterinary Manual「Mange in Dogs and Cats」
室内ダニは犬へ寄生せずアレルゲンになる

ヒョウヒダニ類は、犬の皮膚へ潜り込んだり、外耳道で増えたり、血を吸ったりするダニではありません。
カーペット、布団、枕、ソファ、犬用ベッドなどのほこりがたまりやすい場所で生活します。
ヒョウヒダニの体、死骸、糞などは、犬が同じ環境で繰り返し触れるアレルゲンになることがあります。
犬のアトピー性皮膚炎では、ハウスダストマイトに対する反応が確認されることがあります。
一方で、犬のかゆみには、ノミ、寄生性ダニ、細菌、酵母、食物、花粉、接触刺激など、別の原因もあります。
「犬用ベッドにダニがいるはずだから、かゆみの原因も室内ダニだ」とは判断できません。
室内環境の管理は診察と並行して行う
犬にかゆみや皮膚炎がある場合は、室内対策だけを先に続けず、動物病院へ相談します。
獣医師から環境アレルゲンへの配慮を案内された場合は、次の作業を無理のない範囲で組み合わせます。
- 犬用ベッドや毛布の洗濯表示を確認して洗う
- 中材や厚手の寝具まで十分に乾かす
- ソファ、カーペット、寝具周辺のほこりと抜け毛を掃除する
- 換気と除湿を行い、高温多湿が続かないようにする
- 洗っている間も犬が休める替えの寝床を用意する
寝たきりの犬や足腰が弱いシニア犬では、洗いやすさだけでなく、段差、滑りにくさ、保温、床ずれへの配慮も必要です。
参考:さいたま市健康科学研究センター「どの家庭にも生息している『ヒョウヒダニ類』」、アース製薬「ダニを知る」
室内ダニ捕獲用品で寄生性ダニを治療できない理由
室内ダニ捕獲用品は、製品が指定する場所へ設置し、室内に生息する対象ダニを捕獲するための用品です。
犬の皮膚、毛包、外耳道にいるダニへ、室内に置いた捕獲用品が治療薬として作用する仕組みではありません。
この違いを無視すると、犬の症状が続いているのに商品を追加し、受診が遅れる可能性があります。
| 目的 | 室内ダニ捕獲用品 | 動物病院での診断と治療 |
|---|---|---|
| 室内に生息する対象ダニの管理 | 製品の対象と使用方法が合えば補助になる | 室内用品の選択そのものは診療の中心ではない |
| 犬の疥癬 | 治療できない | 検査、症状、接触歴を踏まえて治療する |
| 犬の耳ダニ | 治療できない | 耳鏡や耳垢検査を行い、耳の状態に合う治療を選ぶ |
| 犬のニキビダニ症 | 治療できない | 皮膚検査と全身状態の評価を行う |
| 犬のマダニ | 付着したマダニの除去や治療には使えない | 固着部位と全身状態を確認し、予防方法も相談する |
商品を使う場合は、犬の治療を目的にせず、掃除や寝具管理を続けるための選択肢として検討します。
製品ごとに対象となるダニ、設置場所、使用期間、交換方法が異なるため、公式の使用説明を確認してください。
診断後に寝具や共用物の管理が必要な場合

「寄生性ダニなら家の掃除は不要」と一律に決めることもできません。
一部の寄生性ダニでは、同居動物、寝具、タオル、ブラシなどへの対応を獣医師から案内される場合があります。
ただし、必要な範囲はダニの種類によって異なります。
| 診断された問題 | 環境管理の考え方 | 確認すること |
|---|---|---|
| 疥癬 | 接触した動物や共用物への対応が必要になる場合がある | 同居動物の診察、寝具の洗濯、隔離の必要性と期間 |
| 耳ダニ | 主に近い接触で広がるため、同居犬猫への対応を優先する | 全頭の治療、耳の清掃方法、共用寝具の扱い |
| ニキビダニ症 | 一般的には環境から再感染する病気として扱わない | 皮膚治療、二次感染、基礎疾患、服用薬 |
| 犬のツメダニ症 | 同居動物と共用物への対応を案内される場合がある | 寝具、ブラシ、タオルの洗浄方法と期間 |
高温の湯、強い洗剤、消毒剤を増やせば治療できるわけではありません。
犬の皮膚へ刺激を与えたり、寝具の素材を傷めたりしないよう、獣医師の指示と製品の洗濯表示を優先してください。
症状と発見物から相談先を分ける

犬の症状と室内で見つけた物を分けて記録すると、相談先を選びやすくなります。
| 見つけた変化 | 考える問題 | 最初の相談先 |
|---|---|---|
| 犬が強くかく、耳を振る、脱毛やフケがある | 寄生性ダニ、外耳炎、感染、アレルギーなど | 動物病院 |
| 犬に症状はなく、寝具やソファの室内ダニが気になる | ヒョウヒダニなどの室内環境管理 | 掃除、洗濯、乾燥、湿度管理を確認する |
| 犬の皮膚へ虫が固着している | マダニ | 動物病院 |
| 犬の被毛で跳ねる虫や黒い粒を見つけた | ノミ | 動物病院で犬と同居動物を相談し、室内も管理する |
| 寝室周辺に虫、脱皮殻、黒い点状の跡がある | トコジラミなどの衛生害虫 | 行政の相談窓口または害虫駆除業者 |
| 犬と家族が同時期にかゆい | 原因が同じとは限らない | 犬は動物病院、人は医療機関、室内の虫は害虫相談窓口 |
ノミとトコジラミはダニではなく昆虫です。
名称が違うだけではなく、生活場所、増え方、犬への関わり方、室内での対応も異なります。
シニア犬と敏感肌の犬で先に伝えたいこと

シニア犬では、かゆみや脱毛を年齢だけの変化として見過ごさないことが大切です。
同時に、体力、持病、服用薬、皮膚の乾燥、寝たきりによる蒸れなど、ダニ以外の条件も重なります。
受診時には、皮膚の写真だけでなく、次の情報を伝えてください。
- 症状へ気づいた日と広がり方
- かゆみが強くなる時間帯
- 元気、食欲、体重、飲水量、睡眠の変化
- 現在の持病と服用中の薬
- 最後に使った予防薬、シャンプー、耳ケア用品
- 同居動物と家族に似た症状があるか
- 最近利用したトリミング施設、宿泊施設、ドッグラン
寝具を洗う場合は、洗濯中に休める替えのベッドを用意します。
殺虫剤や洗浄剤を使う場合は、犬へ直接使わず、製品表示、換気、犬猫の退避条件を確認してください。
家庭で避けたい四つの間違い

室内ダニ用品を犬の治療薬として使う
捕獲マットや寝具用製品を犬の体へ当てても、疥癬、耳ダニ、ニキビダニ症の治療にはなりません。
犬に症状がある場合は、商品を追加する前に動物病院へ相談します。
耳垢をすべて取ってから受診する
耳の奥へ綿棒を入れると、耳垢を押し込み、炎症のある耳を傷つけるおそれがあります。
耳の外側と入口の写真を残し、掃除の範囲は動物病院へ確認してください。
家中を強い薬剤で一度に処理する
原因が分からないまま複数の薬剤を使うと、犬への刺激と室内害虫の判別を難しくします。
猫、鳥、魚、小動物がいる家庭では、犬とは異なる注意が必要になる場合があります。
症状が消えるまで受診を待つ
強いかゆみ、傷、膿、悪臭、耳の痛み、広がる脱毛がある状態で待つと、二次感染や自傷が進む場合があります。
写真と動画を残せば、受診時に症状が弱まっていても経過を説明できます。
よくある疑問

家のダニが犬へ寄生することはありますか
家庭で多いヒョウヒダニ類は、犬の皮膚や耳へ寄生するダニではありません。
ただし、その体、死骸、糞などが環境アレルゲンとして犬の皮膚症状に関係することがあります。
犬へ寄生するダニが家の中に落ちることはありますか
ダニの種類によって異なります。
疥癬では寝具などを介した間接的な伝播が起こる可能性があり、犬のツメダニ症でも共用物への対応を案内される場合があります。
耳ダニは主に動物同士の近い接触で広がり、ニキビダニ症は一般的には伝染性疾患として扱われません。
家庭で一律に判断せず、診断した獣医師の指示に従ってください。
ダニ捕獲マットを犬用ベッドの下へ置けばかゆみは治りますか
かゆみが治るとは言えません。
捕獲用品は室内環境の管理を補助するもので、犬のかゆみの原因を診断したり、寄生性ダニを治療したりする用品ではありません。
室内ダニがいるか家庭で確認できますか
ヒョウヒダニは小さく、通常は肉眼で種類まで判別できません。
室内にダニがいることと、犬の皮膚症状の原因がそのダニであることも別の問題です。
犬の症状は動物病院で評価し、室内は掃除、洗濯、乾燥、湿度管理を続けます。
マダニも家のダニと同じ対策でよいですか
同じ対策ではありません。
マダニは主に屋外から付着し、犬の皮膚へ固着して吸血します。
付着したマダニをつぶしたり、無理に引き抜いたりせず、動物病院へ相談してください。
まとめ:犬の症状と室内環境を別々に確認する

犬へ寄生するダニと、寝具やソファに生息するヒョウヒダニ類は同じものではありません。
犬の疥癬、耳ダニ、ニキビダニ症、ツメダニ症は、動物病院で種類と皮膚の状態を確認して治療します。
室内ダニ対策は、犬の治療とは別に、掃除、洗濯、乾燥、換気、湿度管理として行います。
診断後に寝具や共用物の管理を求められた場合は、ダニの種類に合う範囲と期間を獣医師へ確認してください。
シニア犬や敏感肌の犬では、商品を急いで増やすより、症状の写真、動画、持病、服用薬を整理する方が、必要な対応へ早くつながります。
次に行うこと
愛犬にかゆみ、耳垢、脱毛、フケがある場合は、体の位置が分かる写真と近接写真を撮り、いつから始まったかを記録してください。
症状がある犬は動物病院へ相談し、診察後に室内環境も見直す場合は、次の記事で寝具の管理方法を確認します。
参考情報
- 公益社団法人日本皮膚科学会「ダニ類による感染症 Q1」
- さいたま市健康科学研究センター「どの家庭にも生息している『ヒョウヒダニ類』」
- 麻布大学獣医学部「ワンヘルスにおけるヒトと動物のアレルギー疾患」
- 一般社団法人日本獣医皮膚科学会「獣医皮膚科用語集」
- 公益社団法人日本獣医学会「日本獣医学会疾患名用語集」
- Companion Animal Parasite Council「Sarcoptic Mite」
- Companion Animal Parasite Council「Otodectic Mite」
- Companion Animal Parasite Council「Demodex spp.」
- MSD Veterinary Manual「Mite Infestation in Dogs」
- アース製薬「ダニを知る」
